内心処罰の違憲立法〜「共謀罪」【となみ赤旗読者のひろば・2017年3月26日】

2017年03月26日 08時25分03秒 by
「共謀罪」法案を閣議決定

安倍内閣は21日、国民の内心を処罰する「共謀罪」法案を閣議決定し、国会に提出しました。今国会で成立を図る構えです。

「共謀罪」の対象犯罪は277にのぼり、2人以上で犯罪の実行を「計画」するだけで処罰の対象になります。「思っただけでは犯罪にならない」という近代刑法の原則の大転換です。政府は「テロ対策」を「共謀罪」導入の口実にしてきました。しかし当初の政府原案には「テロ」の文言はなく、説明との食い違いが指摘され、最終盤になって「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」の文言を挿入しましたが、過去3回廃案になった「共謀罪」法案の立法理由とされてきたのは「国際組織犯罪防止条約」を批准するため。それは現在でも変わりありません。

この点については、日本弁護士連合会が予てから表明しているように、組織犯罪集団の関与する犯罪行為については、凶器準備集合罪など重大犯罪について個別の処罰規定があり、また、テロ防止のための国連条約のほとんどが批准され、国内法化されているため、新たな立法を要することなく、国連の立法ガイドが求めている組織犯罪を有効に抑止できる法制度はすでに確立されているのです。

国民監視人権脅かす

共謀罪の本質は国民の内心を処罰することです。金田法相は8日の衆院予算委員会で「準備行為をともなう形で合意を処罰することは事実だ」と認めました。戦前の天皇制政府は、侵略戦争に反対する国民を治安維持法によって徹底的に思想弾圧しました。戦前の反省から、戦後の刑法は、思想、良心の自由を保障する日本国憲法のもとで、国民の思想・内心の自由を処罰しないことを原則としています。犯罪の結果が生じて初めて処罰するのが原則です。これは、まさに憲法16条違反の違憲立法です。

警察権拡大を狙う

「共謀罪」導入の真の狙いは何でしょうか。内心の「計画」犯罪を処罰するには、国民の日常会話や通信の監視を強化しないと証拠はつかめません。昨年5月に盗聴法を拡大し、司法取引も導入して捜査権限の拡大を図ってきました。警察権、捜査権限の拡大に共謀罪導入の最大の狙いがあります。

専門家は、盗聴、盗撮、内定の強化はもちろん、街頭の防犯カメラの拡充、高性能指向性マイクでの街頭の会話までも監視の対象になると警鐘を鳴らします。法案には、密告の奨励も盛り込まれています。メールやライン、フェイスブックなどのSNS上での会話でも「合意」は成立することから、これらの通信手段がすべて監視対象となりうることが、国会審議でも明らかになっています。

一般人も日常生活も

今回の法案について「従来の共謀罪とは全く異なる」「一般人は対象にならない」と強調する政府与党の根拠は、「組織的犯罪集団に限る」「合意に加え準備行為があって初めて処罰する」としていますが、金田法相は「組織的犯罪集団」について、ある団体が犯罪を目的とする団体に「一変したと認められる場合には、組織的犯罪集団にあたり得る」と見解を発表しています。「一変」したと判断するのは捜査機関だと認めました。警察が国民の日常会話、内心まで監視し処罰する「共謀罪」法案は廃案しかありません。

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