山県市議会 行政調査記(3)今回の調査のまとめ

2017年11月15日 10時28分41秒 by

石巻市役所での視察について

(入念な準備をしていただいており、歓迎看板、議場のおもてなし表示もすごかった。)

冒頭のお話にあったことが、印象的であった。(この場合は津波を意識しての話ですが)どんな防災計画をつくっても、「命を守るには、逃げるしかない」この言葉の重み。

・自分たちが、自分たちの足で自立しないといけない。いつまでも支援される側ではだめ。

・私たちは支援を求めるというよりは、「忘れないでほしい」ということを伝えたい。

・逃げなかったから死亡した。逃げるしかない。これに勝るものはない。

・人の命はどうしようもない。車や家は何とかなるが、命は逃げるしかない!

・震災一年前から始めた「医療福祉関係の協議会」の成果が発揮された。

・保健師や開業医の役割が大きかった。

・津波被害ではなく、地震で想定される被害と「逃げる」に相当する避難方法は何か解明。

石巻市議会災害対応指針で感じた重要事項は、

・災害対策会議が設置された場合、会派及び議員からの当局への要望は、緊急の場合を除き

災害対策会議に提出する。これは、個別に行動して混乱をしないためのルールである。

議会としてのまとまった対応が要であり、議長・副議長を柱に行動をともにすること。

・市議会のマニュアルに基づく「独自の訓練や検証の検討」の場が必要だとおもった。

福祉避難所活動の報告を通じて感じたことは、(詳細は報告レポートを配布された)

・福祉避難所は施設との協定を結んでいても、災害が起きると機能しない現状がある。

 福祉避難所の設置は災害発生の日から最大限7日以内である。(山県市はすみやかに)

・福祉避難所の対象者の把握と、協定締結した福祉避難所の受け入れ定員数との整合性は

 とれているか。地理的に集中したり、避難が困難などの具体的な検証ができているか。

・精神障碍者や高血圧の方で、薬を持たずに非難した人が多かった(日頃から徹底の必要)

・避難所における要介護者の問題、特に和式トイレはしゃがめない。ポータブルトイレ確保

・避難所のレイアウト~ダンボール協会と連携し、通路の確保など工夫をした経験は貴重

・避難所の「共同テーブルを設け一緒の食事」~人とのコミュニケーションに重要だった。

・福祉避難所の運営体制や避難所の指定、コーディネートの保健婦など再検討が必要だ。

視察前に、「山県市議会大規模災害対策行動マニュアル」(山県市H29年1月)及び、「福祉避難所設置・運営マニュアル」を頂いた。現地での報告を聞いての感想であるが、はたしてこのマニュアルで「動けるのか」疑問に感じた次第である。文字が多すぎる。B4一枚で、一項目を図も使って表現するなど「生きたマニュアル」が必要である。緊急対策会議は、「会議テーブルに人が輪になっているイラスト」で表現するなど、優れた企業の実践マニュアルを参考に作ってはどうか。それに基づく「市議会の訓練」を議会独自に計画してはどうか。

今回の行政視察は、現地視察も含めて「実感できるもの」が多かった。この結果を山県市に当てはめての再検討に生かすことが重要ではないかと感じた視察研修であった。

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