(2019年3月7日付しんぶん赤旗より)
非正規労働者や自営業者、無職の人らが加入する国民健康保険(国保)で、子どもの数に応じてかかる均等割り額について、独自に減免する自治体が全国で少なくとも25(表)あることが本紙の調べて5日までに分かりました。
独自の制度25自治体
9自治体が高校生世代までを対象に所得制限なしで第1子から減免しています。このうち全額免除は3自治体、今年度実施の福島県南相馬市に続いて、来年度、同県白河市と岩手県宮古市が実施予定です。宮古市の均等割りは年額1人2万5400円。3人の子供がいる世帯で年額7万6200円の負担軽減になります。市はこれに係る予算として、1833万円を計上しています。
第2子や第3子以降の子どもの均等割りを減免する「多子世帯減免」や所得制限を設けて対象を大学生世代まで広げる自治体もあります。全国知事会など地方団体は国に均等割りの見直しを要求。日本共産党は昨年11月に発表した「国保政策」で高すぎる国保料(税)の原因に「人頭税」と同じ均等割があることを指摘し、この廃止を提案しています。また、地方議会でも、自治体独自での均等割減免を求めています。自公政権が、国保の「都道府県化」で市町村に値上げを押し付けるもとで多くの自治体がここ1~2年の間に均等割減免を開始。住民の世論と運動で自治体独自の努力が広がっています。
子どもの均等割減免の自治体 (来年度実施予定も含む)
- 北海道 旭川市 ★
- 岩手県 宮古市 ★◎
- 宮城県 仙台市 ★
- 福島県 南相馬市★◎
- 白河市 ★◎
- 新潟県 佐渡市
- 東京都 昭島市
- 東大和市
- 清瀬市
- 武蔵村山市
- 茨木県 取手市 ★
- 埼玉県 富士見市
- ふじみ野市
- 鴻巣市
- 杉戸市
- 皆野町
- 小鹿野町
- 石川県 加賀市 ★
- 岐阜県 下呂市
- 愛知県 一宮市 ★
- 大府市 ★
- 田原市
- 兵庫県 赤穂市
- 島根県 浜田市
- 広島県 福山市
★印は高校生世代まで所得制限なしで第1子から減免している自治体
◎印は全額免除