消費税10%中止を求める請願を不採択とする委員長報告に反対します。
10月の消費税の10%への増税は行うべきではありません。消費税の増税は、消費の落ち込みによる大きな打撃を日本経済に与えるだけで、財政再建には役に立たず、広がった経済格差をさらに拡大し、国民にさらなる生活苦を強いるものであり、断固中止すべきです。
消費税を5%から8%に引き上げた時、政府は「景気悪化は一時的」と説明しましたが、消費は冷え込んだままで、いまだに増税直前と比べて年間にして一世帯当たり25万円以上も落ち込んだままです。さらなる増税が深刻な消費不況を招くことは間違いありません。
この三十年間に消費税は372兆円も納められたのに、ほとんど法人税の穴埋めに消え、国の借金は増大しています。
軽減対策として打ち出された様々な施策も問題と大混乱が予想されます。
ポイント還元もカード決済をする中小商店などに5パーセントの補助ということですが、九か月間のためにカード読み取り機を備え、カード会社に手数料を払うのか、と批判の声があがっています。カードを使えない低所得者や高齢者には恩恵が及びません。
インボイスの導入は多くの事業者にとって事務の煩雑さが増し、何よりも四百八十万ともいわれる免税業者の多くが取引から排除される可能性が高く、取引相手に残るには売り上げが一千万円以下であっても課税業者になり、税と事務の負担を引き受けなければなりません。
必要な財源は消費税に頼らない、別の方法に求めるべきです。
研究開発減税、連結納税制度、受取配当益金不算入制度など大企業しか利用できない優遇税制の抜本的な見直し、法人税率の引き下げを中止し中小企業を除いて税率を戻す、所得税・住民税の累進性を回復するために、その最高税率を1999年前に戻す、配当や株式譲渡所得などへの税率軽減措置を欧米並みの最高税率に改めるなど、空前の内部留保を抱える大企業や富裕層から応分の負担を頂く税制に変えるべきです。
消費税10%中止を求める意見書を採択することを求め、討論とします。
自民会は消費税増税に賛成
境議員の反対討論に対し、自民会の議員は消費税の増税はやむを得ない。と消費税増税を当然視する発言をし、消費税10%中止の市民の請願を不採択にすることに賛成しました。