消費税減税の疑問に答えるシリーズ(2)です。
いったい何に使われてきたの?
大企業減税の穴埋めに
消費税は大企業と富裕層への減税の「穴埋め」に使われてきたのが実態です。
1989年4月に3%の税率で消費税が導入されて31年、税率は5%(97年4月)、8%(2014年4月)、10%(今年10月)と段階的に引き上げられました。この間、国民から搾り取られた消費税収は397兆円に上ります。一方、それとほぼ同じ期間に、法人3税(法人税=国税、法人住民税・法人事業税=地方税)は298兆円、所得税・住民税は275兆円の減収です。
法人3税や所得税・住民税が減収となったのは、消費税率引き上げのたびに起きる消費不況によって税収が減ったことが一因です。同時に、減税が繰り返されてきた影響も大きく受けています。消費税が導入される前の88年度、法人税率(国税)は42%でした。しかし現在は23・2%まで下がっています。法人税率の引き下げは、税引き前純利益が多額の大企業ほど恩恵を受けます。
88年度の最高税率は所得税60%、住民税16%でした。しかし現在は、所得税の最高税率は45%、住民税は所得にかかわらず一律10%です。全体として所得の高い富裕層ほど減税の恩恵を受けています。
消費税31年の実績で、弱者から吸い上げ、大企業と富裕層を潤す消費税の正体がいよいよ明らかになっています。(つづく)
(日本共産党しんぶん赤旗HPより)