3.11 東日本大震災、福島原発事故から9年

2020年03月11日 17時59分15秒 by

今年3月11日で、東日本大震災、東京電力・福島第一原発事故から9年が経ちました。

もう、過去の出来事として人々の記憶から遠ざかりつつある原発事故。

あの当時、中津川、恵那地域でも震度は弱いものの、長い揺れが続きました。

震災後は、関東東北からの避難者も、中津川・恵那地域には数百人いたようです。(今はどのくらい残られているかわかりません)

一時的に避難してきて、そのままこの地へ定住した人もいます。

テレビでは、震災関連の番組がこの時期放送されますが、数は減ってきていると感じます。

今年のオリンピックでは福島も会場になります。

安倍首相は、2013年、福島はアンダーコントロールされていると発言しました。↓

安倍晋三首相は日本時間8日の国際オリンピック委員会(IOC)総会で、東京電力福島第1原発について「状況はコントロール」「(汚染水の影響は)完全にブロック」と演説しました。しかし現実は逆。放射能汚染水が地下水や海洋に流出するなど制御できない危機的状況が続いています。(しんぶん赤旗日曜版2013.9.15日号)

しかし事実は、今でも福島原発事故は終わっていません。放射線の値が高いまま、避難区域を解除したり、聖火リレーを浜通りからスタートするようにしたり、不通が続く常磐線富岡-浪江間(約20.8キロ)の運行を3月14日に再開(予定)したり・・・

オリンピックに向けて震災復興をアピールしたいようですが、事態は深刻なままです。

まだ多くの方が避難生活を余儀なくされていて、原発事故収束作業は困難なまま続けられています。

以下、2020年2月22日のしんぶん赤旗記事です。↓

排気筒 ようやく上部解体

福島第1原発 本紙空撮 事故9年

 東京電力福島第1原発事故の発生から間もなく9年―。構内では4000人規模の作業員が事故収束に向けた困難な作業を続けています。本紙チャーター機で上空から事故現場を取材しました。(中村秀生)


写真

(写真)事故収束に向けた作業が続く福島第1原発。中央にそびえるのが、上部が切断された1、2号機排気筒。手前左側から右奥にかけて1、2、3、4号機の原子炉建屋が並んでいます=19日(本紙チャーター機から山形将史撮影)

 現場では、水素爆発で激しく損壊した1号機の原子炉建屋が、いまだに無残な姿をさらしているのが目につきます。上部には、ぐにゃりと曲がった鉄骨。下には巨大な天井クレーンが崩落し、使用済み核燃料プールからの燃料取り出しを困難にしています。

 隣に見えるのが1、2号機の排気筒。高さ120メートルの上半分を解体する作業が昨年夏に始まり、すでに上から30メートルほど切断・撤去されているのが分かります。この排気筒は2013年に破断や変形が見つかり、15年には鋼材が腐食し耐用年数の基準を下回った可能性が本紙の調査で判明。地震などで万一にも倒壊すれば放射性物質が飛散すると心配されてきましたが、ようやく対策が取られました。

 上空から作業の様子をうかがい知ることはできませんが、3号機では、事故後に設置されたかまぼこ型のドーム屋根の下で、使用済み核燃料プールからの燃料取り出しが昨年から行われています。

 昨年、2号機に投入した調査機器が事故後初めて、溶け落ちた核燃料デブリとみられる小石状の物体をつかむことには成功したものの、全体状況の把握にはほど遠い現状です。

 構内にひしめくのは約1000基のタンク群。汚染水処理設備で除去できないトリチウム(3重水素)を高濃度に含む汚染水の処分方法をめぐり、薄めて海に流す案などが議論されています。風評被害など社会的影響への懸念や政府・東電への不信感は大きく、漁業者はじめ国民の理解は得られていません。

 先の見えぬ史上最悪レベルの原発事故。灰色の現場からふと視線を移すと、生命を育む海がエメラルドグリーンに輝いていました。

 

いまだに、東日本では放射性物質が降り続いた影響で土壌の汚染の数値が高いところもあります。

きのこや山菜やジビエなど、放射性物質が集まりやすい食材があります。

これから春の山菜が食べられる季節ですが、

数値が高い地域でも、地場産のものは測定しないまま販売していることもあり、注意が必要です。

原発事故で全国に避難している移住者がたくさんいます。

多くの人たちは、金銭面でも健康面でも、心に不安を抱えて、移住先での新しい人間関係、新しい仕事に奮闘し、子どもたちの健康にも心配が一生つきまといます。

避難したくてもできない人たちもたくさんいます。少しでも被ばくを避けようと努力する気持ちを、

心に秘めながら、、、まわりの人間関係では、被ばくの心配を口にできないという人もいます。

親子関係で、避難移住により離婚、学校関係でも人間関係が分断されてしまったという人もいます。

一方、復興に奮闘している人も多くいます、震災前のにぎわいを取り戻そうと懸命に努力している人も・・・その地で生きていくために。

誰も、責められません。こんな分断を生んでしまったのは、なぜでしょうか。

政府のやり方次第で、私たちの生活はガラっと天と地ほどの違いが生まれるのです。

必要なのは、原発事故の収束はもちろん第一に、震災によって崩壊した東北の復興と、被災者への支援。

チェルノブイリ原発事故のように、33年以上経ってもまだまだ収束できない現実をみても、

この原発事故がいかに計り知れない影響を世界に及ぼしているか・・・おわかりでしょう。

オリンピックや軍事費などに膨大な税金を使う前に、やるべきことがあるはずです。

原発事故を風化させない。原発再稼働は辞めて、廃炉に。原発に頼らない再生可能エネルギーへ転換。原発ゼロの日本に。

その思いで取り組んでいる全国の皆さんと連帯して、日本共産党はこれからも活動していきます。

 

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