次のとおり、消費税率5%へ引き下げ求める請願への賛成討論を行いました。
消費税の導入や率の引き上げは、財政再建のため、社会保障のためと言われてきましたが、実際はどうだったか。
導入当当初は200兆円だった公債残高は今や900兆円に迫っています。年金は下げ止まらず、高齢者の医療費窓口負担が更に増額されようとしており、介護保険給付の縮減やその対象が拡大されようとしています。
財政の再建も社会保障の充実も、消費税導入や引き上げの口実でした。
この間に収められた消費税は397兆円、同じ期間に法人税は298兆円減り、所得税・住民税も275兆円減りました。消費税は大企業と富裕層の減税の穴埋めに使われ、同じ期間に企業の内部留保は150兆円から440兆円を超えるまでに膨れ上がっているのです。
消費税の導入と度重なる増税は、日本を経済成長できない国にしてしまいました。1997年から2017年までのGDP国民総生産の伸びはアメリカで225%、イギリスで170%、フランスで178%、ドイツで166%なのに対し、日本は102%とほとんど横ばいの低迷状態となっています。
一刻も早く、消費税に頼るゆがんだ税制を正し、日本経済の立て直しを図らねばなりません。
代替財源は明確です。力のある人たちに応分の負担を。中小企業を除き法人税率を元に戻せば7兆円の財源になり証券税制の是正と最高税率の見直しで3兆円の財源になります。
10%への税率引き上げで、10月から12月までのGDPは年率換算で7,1パーセントへ落ち込む衝撃的なものとなりました。
新型コロナウイルス感染の広がりが、落ち込んだ日本経済にさらに深刻な影響を与えています。
新型コロナ対策としても、消費税の引き下げを本格的に検討し実行すべきと考えます。現下の不況の原因となったのがこの消費税率の引き上げであり、これを5%に引き下げることは消費を下支えし、低所得者と中小企業への力強い支援となります。
消費税率引き下げを求める意見書を、採択していただくよう要望して、請願に対する賛成討論とします。