政府が7日に緊急事態宣言を7都府県に発令しました。砺波市における新型コロナの影響を日本共産党砺波市委員会が調査したところ、実に多くの中小企業、個人事業所に甚大な影響を与えている実態が明らかになりました。
葬儀が大幅縮小
新聞のお悔やみ欄で「通夜・葬儀は終了しました」との記載が多くなるなど、葬儀場への影響は大変です。県外から葬儀に参列することを避けるため葬儀を従来のように行わず、簡略な形で済ます事例が増えているとのことです。
市内の葬儀会場でも、家族葬が増えており影響は深刻だということです。
葬儀に伴って飾られる供花等も大幅に減少し、市内の花屋さんは様々なイベントの中止が相次ぎ花の需要が激減しています。庄東地区のチューリップの切り花生産者は通年の価格の1/3から1/2でしか売れないと嘆いていました。
観光事業も大打撃
チューリップフェアの中止に伴い、予定していたチューリップ切り花、鉢物の販売や、球根の予約受付など全てが中止となり、この損失額も相当なものになるとのことです。せっかく用意したので、近くの施設での展示や割引での販売などでの対応に追われています。毎年お店をだしている方は「年間の相当部分をフェアに頼っていたのでお店が続けられるか心配」と語っていました。
観光に関係する市内の中小の旅行会社等も、計画していた旅行の殆んど軒並みキャンセルという状態で、収入の確保ができず、従業員の人件費や固定支出の支払いをどうするのか非常に苦しんでいると告白されました。
飲食業も廃業が
砺波駅前の飲食街は押しなべてガランとしており、飲食業者も自粛による歓送迎会の中止や地元の懇親会、打ち合わせの後の直会の中止で、大幅な減収で休業をするかどうか悩んでいます。庄東地区の有名な食堂が廃業に追い込まれたのは、このようなことが影響したのではないかと地元の人は話しています。
自粛は補償と一体で
政府が感染の爆発的拡大を抑えるために、外出自粛の要請を強めるなどの措置を取ることは当然だと考えます。最大の問題は首相が、この期に及んで、自粛と一体の補償を拒んでいることです。補償なき緊急事態宣言ではいくら休みたくても、働きに出なければならない市民がたくさんいる。これでは感染の爆発的拡大を抑える上での実効性がないと言わざるを得ません。外出を控え、店を閉め、居酒屋やライブハウスなどにも営業休止を求めるなら、正規労働者も自営業者もフリーランスも等しく損失補償すべきです。昨日の質疑で、「自粛要請による影響は直接的な影響だけではなく、間接的な影響もあり、こちらは甚大な影響になる、だからその全体を保障することは難しい」との論法を繰り返しました。しかし、自粛要請による直接的な影響、間接的な影響の全体に対して行うことが必要です。
迅速に保障と支援を
迅速に補償と支援がいきわたる次の施策の実施を求めます。第一は、全ての国民への一人10万円の迅速な支給をすること。第二には、自粛と一体に補償する大原則のもとに収束するまで毎月やること。イギリスでは働く人も自営業者もフリーランスも、8割の所得を毎月、最大33万円まで補償し収束するまでやるとしています。第三に、経済対策としては消費税5%への緊急減税をすることが必要です。
医療崩壊を抑止する
PCR検査が進まない原因は「帰国者・接触者相談センター」を通さないと、「帰国者・接触者外来」にまで行けない。この仕組みに問題があります。「帰国者・接触者相談センター」を通さなくても検査できるような仕組みに改める必要があります。医師が必要だと判断する方については、迅速にPCR検査ができるようにする。重篤化を防ぐ意味でも、絶対に必要です。
検査の点では、抗体検査を導入する必要があります。これは、ウイルスに感染したかどうかを免疫で検査するやり方で、少量の血液ででき、被ばくの危険もない。迅速にできるし簡易です。イギリスの場合、政府が350万キットを注文しています。日本も、抗体検査をぜひ検討し、実行するべきです。
医療機関全体に対する緊急的な財政的補償が必要です。急性患者のためにベッドを空けて待つなど「新型コロナ対応で収入が減っている病院には財政的補償を行う」という大原則を実行することにより医療崩壊を食い止めることができます。