毎日がGW、毎日春休みの子どもたち。5月末までの休校により、夏休み・冬休みも短くなりました。
中津川市内の小学校では教師の家庭訪問(接触を避けるため配布物はポスト投函)が連休あけにあり、学習を自主的に計画的に行うよう指導があるようです。
「子どもたちが自主的に計画通り進められるかどうか・・・」との親の意見も聞かれます。
子どもたちの学習格差が生まれないことを願います。
以下、2020年5月5日(火)しんぶん赤旗日刊紙の”主張”を紹介します。
子どもとコロナ禍
声を受け止め、権利の保障を
きょうは「こどもの日」です。
子どもたちは今、新型コロナウイルス感染拡大のもとで、我慢や戸惑いを抱えながらの日々です。
「なんでがっこうにいけないのかな」(小学1年生)、「友達と会えないからかなしい」(小4)、「ずっと家族といるし、最近外出していないからイライラする」(小5)、「すっごくひま、勉強だらけ」(小6)―。大阪府の日本共産党枚方・交野地区委員会が行っている「子どもアンケート」には率直な回答が寄せられています。
ひとりの人間として尊重
1989年に国連で採択された子どもの権利条約の12条は、子どもに関わるすべてのことについて、子どもは自分の意見を自由に表し、きちんと聴かれる権利を持っているとうたっています。
安倍晋三首相は2月27日夕方、全国一律休校要請を突然発表しました。子どもや学校関係者には寝耳に水でした。一方、デンマークやフィンランドでは、首相自ら「子ども記者会見」を行い、コロナや休校の必要性をわかりやすく説明し、「友だちとの誕生日会はキャンセルすべきですか?」などの質問に直接答えました。権利条約に基づき、子どもを権利を持つ主体として認め、おとなと同じひとりの人間として尊重しているかどうかが、この違いに表れています。
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは3日、1422件の「子どもアンケート」(小学生から18歳くらいまで)をまとめ、政府への提言を発表しました。
アンケートの「困っていること」の問いには、「日常生活が送れていない・外出できない」(31・4%)、「体調やり患、心の変化、感染拡大への心配・懸念」(16・0%)、「勉強ができない、学力の低下、学校のこと」(15・7%)との答えが多数でした。コロナ対応策の要望では、「感染症対策」(15・6%)、「学校生活のあり方」(13・0%)、「情報提供や意見尊重」(9・3%)、「学校に行きたい 学校再開」(8・2%)が挙がりました。
「パパとママにおやすみをあげて」(小2)、「コロナにかかった家族やしんせきなどにしえん金を出して」(小4)、「政府はちゃんと検査をして下さい」(中1)、「子どもの教育機会が失われたことについては、国からの補填(ほてん)も説明も無いままで…おかしい」(高2)などの要望もたくさんあります。
政府、自治体は子どもの声をよく聴き、権利条約の視点をコロナ対策に取り入れるべきです。適切な情報提供とメッセージの発信、すべての子どもたちの多様な育ち・学びを保障し、格差を生まない対策なども急がれます。
多様な育ちと学びの場を
乳幼児も、集団健診や子育て支援行事の延期・中止、保育園や幼稚園の休園など影響は深刻です。健康を守るとともに、遊びを通じ成長を保障できる工夫が必要です。
障害のある子ども、不登校の子ども、家にいられない事情の子ども、多様な性の子ども、外国にルーツがある子どもなどにはきめ細かな支援を要します。経済的困難にある子どもの支えも不可欠です。家庭のストレス増大で高まる虐待リスクへの対応は急務です。
どの子どももかけがえのない存在です。危機にある今こそ、子どもたちの「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」を保障していきましょう。