コロナ危機乗り越え 新しい日本を
日本共産党はこんな政党です
コロナ危機のもとで、人々の政治への関心が高まり、国民の声が政治を動かす状況が生まれる中で、日本共産党への注目と期待が高まっています。日本共産党とはどんな政党なのか、コロナ問題でどんな役割を果たしているのか、2回にわたって紹介します。
命と暮らし守るため献身する党
#困ったときは相談しよう
「#困ったときは共産党に相談しよう」。こんなハッシュタグ(#)付きのツイート(短文投稿)がインターネットで広がっています。そこには、日本共産党に相談して助けられ、党への見方が変わったという人たちの体験談が次々。
「コロナの給付金に関して詳しい内容が載ったチラシには区議の携帯番号まで載っていた。他の政党でこんなことしているの見たことない」「安倍内閣に怒りや不満を持つようになって、初めて国会中継を見た時驚いた。共産党が一番国民に寄り添ってまともな事を言っていたのだ」と。
「国民の苦難あるところこの党あり」―これこそ、日本共産党の立党の精神です。
日本共産党は、コロナ危機に苦しむ国民の切実な声を踏まえ、「自粛と一体に補償を」「検査体制強化と医療現場への支援を」と、感染爆発と医療崩壊を止める緊急提案を政府に提起し国会で論戦。「自粛と一体に補償を」の提起は、国民の圧倒的な世論を背景に、野党の一致した要求となり、全国知事会も政府に求めることになりました。この間、一律10万円支給が実現したのをはじめ、医療・検査体制の拡充、家賃支援、雇用調整助成金の上限額引き上げなど、緊急提案で求めた一連の拡充策が、その後2020年度補正予算などで次々実現しました。
緊急事態宣言は解除されましたが、収束したわけではありません。そのなか、日本共産党は「感染流行の『第2波』に備え、医療と検査体制を抜本的に強化」するとともに、「新しい自粛要請と一体の補償」を求めています。
日本共産党は、草の根の力で苦難を解決する政党です。全国の約2700人の地方議員、全国にある地区委員会、地域や職場で日夜活動する党支部・党員が正確な情報を知らせ、困りごとに親身になって相談にのり、ともに解決に向かって努力しています。
「1人暮らしの学生に5万円支給」(神奈川県厚木市)、「水道料金の減免が30自治体に広がる」(愛知県)、「花き・畜産生産者に給付金」(前橋市)など党地方議員団の要求が実現。北九州市では党市議団の再三にわたる議会論戦や要請を踏まえ、市が医師会と連携し、ドライブスルー式PCR検査施設を設置。そのなかで陽性者の把握が進むことになりました。
国民の苦難あるところ…
「国民の苦難あるところこの党あり」。1922年の党創立いらいの立党の精神は、国民の命と暮らしが脅かされる震災・災害現場で発揮されてきました。
1933年3月の昭和三陸大津波後、「赤旗(せっき)」15日付で「東北北海道罹災(りさい)民救援闘争をおこせ!」とよびかけました。当時から今に続く被災者に寄り添う立党の精神です。
2011年3月11日。未曽有の被害をもたらした東日本大震災の発生の直後から、日本共産党は救援活動を開始。三陸地方の党組織は、被災直後から救援活動を始め、党災害・救援対策センターを立ち上げるなど、各地で救援活動に献身しました。
毎年のように相次ぐ豪雨災害でも各地で党地方議員を先頭に救援に奔走。被災者の要望を聞き、住宅再建支援や農業被害対策などに全力をあげています。
政治の異常なゆがみをただす党
財界中心
無防備・脆弱な社会でいいか
すべてを市場原理にまかせ、大企業のもうけを何よりも優先する―新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)のなかで、新自由主義を問う声が世界に広がっています。
EU(欧州連合)によって医療費削減などの緊縮政策を押し付けられて医療が崩壊、多数の死者を出したスペイン、イタリアなど、国民皆保険制度がなく十分な医療を受けられない貧困層に多くの死者を出した米国、そして「構造改革」の名の下、医療費削減政策が続けられ、急性期のベッド減らし、公立・公的病院の統廃合、保健所の削減などによって、コロナ危機に脆弱(ぜいじゃく)な状態をつくりだしてしまった日本―。「先進国」といわれる国で、新自由主義の害悪が口々に語られ、「ノー」の声がいっせいに上がっています。
たとえば、コロナ危機でも、「私も、金持ちの仲間たちも全く問題ありません」と、富裕層を自任する、米国の起業家ニック・ハノーアーさんが、「朝日」(5日付)のインタビューに、こう語っています。
「米国には、コロナとは別の『ウイルス』がはびこっていました」「約40年かけて深まった新自由主義です。税金を減らし、賃金を低く抑え、企業への規制を緩める。富裕層が富めば、いずれ庶民にしたたり落ちる。…政府の役割が軽んじられた結果、格差という病巣が広がり、社会のあらゆる側面がウイルス危機に無防備になっていました」
「危機に無防備」という点では、日本も同じです。ヨーロッパなどでは当たり前になっていた暮らしを守るルールがない「ルールなき資本主義」といわれるもとで、医療・社会保障は削られ、長時間労働、過労死、人間使い捨ての不安定雇用など、ひどい働かせ方が野放しにされ、「自己責任」が押し付けられてきました。
政治学者の白井聡さんは「新型コロナウイルスの感染拡大には、資本主義の構造的問題が現れています」とのべ、「新自由主義化による社会の脆弱化が露呈した」「富者の命は守られやすく、貧者の命は失われやすい」と指摘しています。(本紙5月11日付)
そのおおもとには、たった1%の大企業と富裕層がたくさんの富を手にしながら、99%の人々の暮らしを犠牲にする、異常な財界中心の政治のゆがみがあります。こうした、財界中心の政治のゆがみを大本からただし、大企業の横暴を抑える民主的規制によって、国民の暮らしと権利を守る「ルールある経済社会」を築く―これが日本共産党の立場です。
今、求められていることは、新自由主義による社会保障・福祉切り捨て路線を転換し、社会保障と福祉に手厚い国をつくる、労働法制の規制緩和路線を転換して、人間らしい労働のルールをしっかりとつくりあげていくことです。
米国いいなり
思いやる相手は国民のはず
「米軍新基地建設費2兆5500億円を新型コロナウイルス対策に回せ」―。7日投票の沖縄県議選での訴えが大きく共感を広げ、日本共産党は過去最高の7議席を得ました。
新型コロナ感染に伴う、戦後かつてない経済・暮らしの危機の中、安倍政権の「アメリカいいなり」政治の矛盾が噴出しています。
韓国では、F35ステルス戦闘機など米国からの武器購入を先送りし、新型コロナ対策として全世帯に支給する「緊急災害支援金」の財源に充てました。
一方、安倍政権は2020年度第1次、第2次補正予算をめぐっても、6年連続で過去最高を更新している軍事費5・3兆円に指一本触れていません。軍事費が高騰を続けている最大の要因は、トランプ政権言いなりの武器爆買い・巨額の基地建設です。辺野古新基地に加え、1機116億円以上のF35戦闘機105機購入、1兆円ものイージス・アショアなどは「不要不急」の典型です。
さらに、今秋には新たな米軍「思いやり予算」の締結交渉が始まります。日米貿易交渉とあわせ、米側からの厳しい要求が出され、安倍政権が屈するのは目に見えています。「今、思いやる相手はアメリカではありません。国民であるはずです」(元東京新聞論説兼編集委員・半田滋さん、本紙5月5日付)という声が広がっています。
米軍内での新型コロナ感染拡大が、基地を抱える自治体・住民に不安を広げています。ところが、在日米軍は基地ごとの感染状況を非公表としており、日本政府もこれに追随しています。韓国では在韓米軍は米兵や軍属・家族・請負業者にいたるまで感染状況を逐一公表しています。政府が本気で求めれば、情報は公開可能なはずです。
「アメリカいいなり」政治は、外交面でも深刻な問題をもたらしています。新型コロナの世界的大流行を克服するためには、全世界で知見を共有し、力を合わせることが不可欠ですが、トランプ米政権はWHО(世界保健機関)脱退を表明しました。欧州各国はこぞって反対を表明しましたが、日本政府は沈黙し続けています。
日本共産党は各党や幅広い人々と一致できる範囲で、こうした「アメリカいいなり」政治の害悪をただすための共同を強めています。同時に、こうした「日米同盟絶対」政治の根本にある日米安保条約の是非を問うことは避けられません。
「日本防衛」とは無縁であり、日本を従属下に置き続けることが安保条約の真の目的です。
今年は現行安保条約の締結から60年です。日本共産党は、日米安保条約を国民多数の合意で廃棄し、独立・平和・中立の日本をつくり、米国とは対等・平等の「日米友好条約」を結ぶことを大いに訴えています。
共同の力で変革をすすめる党
新自由主義批判の太い一致
安倍政権の後手後手に回った一連のコロナ対応に対する批判と怒り、検察庁法改悪へのネット上での「抗議」の声がまたたく間に広がって、安倍政権の支持率が急落しています。国民の世論と運動、日本共産党など野党の国会論戦が追い詰めたものです。
社会保障を切り捨て、自己責任を押し付ける新自由主義の破綻が明らかとなるなか、コロナ危機をのりこえる新しい政治が求められているのではないでしょうか。
では、どうやって社会を変えていくのか。日本共産党は、日本の社会をその時々の国民の多数の意思にもとづいて一歩一歩変革する方針を綱領に掲げています。共産党だけではなく、その時々の目標で一致する人たちと力をあわせ社会を変えていくというのが、綱領の大方針なのです。
2015年の安保法制=戦争法のたたかいから生まれた市民と野党の共闘は5年を経て、立憲主義、格差是正、多様性の尊重など安倍政治からの転換方向を掲げ、選挙で相互に支援しあう共闘へと発展しました。そのなかでは、共闘破壊の逆流(17年総選挙)もありましたが、日本共産党はその逆流には断固としてたたかい、共闘を決して諦めない態度を貫きました。その姿をみて各界から「共産党は身をていして逆流を止め、日本の民主主義を守った」との評価が寄せられました。
野党が政権をともにする本気の体制をつくれば、情勢は一変するのは間違いありません。
日本共産党は、安倍政権に代わる連合政権をともにつくっていく政治的合意を確認し、それを土台に、連合政権が実行する政権公約をねりあげ、選挙協力の具体化をすすめ、来たるべき総選挙で野党共闘の勝利と政権交代をかちとろうと決意しています。
そのさい、共闘をつうじてつちかわれた政策的一致点とともに、政治的・政策的相違点についても党の基本的立場を明らかにしています。
この点では、コロナ危機のもとで、野党間で新自由主義批判の「太い一致」がつくられていることは重要です。立憲民主党の枝野幸男代表が、政権構想私案を発表した中で、「新自由主義は変えなくてはいけない」と表明。日本共産党の志位和夫委員長は「これは野党共闘の今後にとっても大事な前向きな動きだと考えており、引き続き話しあっていきたい」と応じました。
国民と力合わせ、未来をひらく党が日本共産党です。この党を強く大きくすることは、市民と野党の共闘を発展させ、コロナ危機をのりこえる新たな政治をつくる一番の力となります。