8月議会 9月8日の本会議で新型コロナウイルス関連を中心に質問しました。(5)
減収は公費で補償するよう要望を
境きんご 6月1日付で厚労省から「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人事基準等の臨時的な取り扱いについて」が発出され、介護現場では戸惑いや怒りの声が広がっています。
感染拡大防止のために頑張っている通所サービスの事業所に報いる目的として、報酬の割り増し制度が示されましたが、その内容は、利用者の同意が得られれば行った介護に要した時間を2時間割り増しして申請しても良いというものです。国が虚偽申請を推奨しているようなもので信じがたいことです。
割り増し分は利用料にも反映されるので、同意した利用者は受けていないサービス料を払わなければならない、限度額いっぱいの利用者は超過分がすべて自己負担になります。結果として施設利用を控えることになり、症状を悪化させる懸念もあります。同意をしなかった利用者との間で料金の格差も生じています。コロナの影響で経営困難になっている事業所が、不自然なやり方だとは思ってもこの施策を利用して少しでも役立てたいと思うのも当然です。
新型コロナウイルス感染症対策と称して、責任の無い利用者に新たな負担を強い、利用者間に分断を持ち込み、事業者に困惑を迫る、このような施策は許されるものではありません。
市としても、このようなやり方を即刻廃止し、損失補償を公費で行うよう国に要望していただきたいと考えますが、見解をお聞かせ下さい。
黒河福祉市民部長 この取扱いはコロナ禍における臨時的なものと考えておりますが、都道府県や関係団体からも、国に対し、利用者負担がない形での見直しの要望が上がっているともお聞きしており、本市といたしましては、利用される高齢者に過度の負担を強いることのないよう、これらの動きを見守り、介護報酬制度も含めた今後の国の新型コロナウイルス感染症関連施策の動向に注視してまいりたい。