富山県議会は最終日の28日、「認知症の人と家族の会富山県支部」が議会に提出した「介護サービス利用料割り増し負担の臨時的取扱いに関する請願」とそれに基づく国への意見書を各会派全会で採択しました。
本年6月1日付けで厚労省が「新型コロナウイルス感染症にかかる介護サービス事業所の臨時的な取り扱いについて」の事務連絡を出したことに対するもの。
通所サービスの事業所に対して利用した時間に上乗せして介護報酬を算定できるようにしたものです。その上乗せ分は、利用者にも負担が求められ、実際に利用したサービス以上の利用料を支払うことになります。
請願では、このような特例算定は、立場の弱い介護サービスの利用者に正当な理由なく利用料の割り増しを求める点や架空・不正請求の温床となる点、新たな不公平と社会の分断をもたらす点などさまざまな問題があると指摘。利用者への負担が生じないよう見直しを国に申し入れるとともに、県独自の措置の検討を求めています。
介護事業所が存続できるようコロナ禍による減収分や感染防止の費用について、全額公費補助での補償を国に求め、県独自の支援策も求めています。(2020年9月29日付け赤旗より)