10月23日に砺波市議会全員協議会で、庄川地域の認定こども園の整備方針が示されました。現在、庄川地域に公立保育所4園(東山見、青島、雄神、種田)を設置しているが、特に3歳以上児(3歳から5歳児)の1クラス当たりの園児数が、適正な保育環境の基準に満たない10人未満の園が多く、今後の人口減少、児童数の減少を考慮し、令和6年度までを計画期間とする「砺波市子ども・子育て支援事業計画(第2期)」において、この4保育園は民間活力による認定こども園として統合整備を進めるとしています。
認定こども園の開設予定は令和5年4月とし、整備予定地は現在の青島保育所の北側の農地を買収するものです。
認定こども園の整備方針では、市が整備する用地を無償貸与し、民間事業者が認定こども園を整備するとのことです。
閉所後の保育所(施設)の取り扱いは、各自治振興会の協議において、地区で活用される場合は無償譲渡することとし、活用されない場合は、市で園舎等を解体するとしています。
整備スケジュールは、
令和2年度に(統合整備の方針や建設予定地について)用地交渉と地元保護者への説明会を開き、隣接する一般県道本町高木出線の道路改良要望について令和3年度実施する。
令和3年度に民営化引き受け法人の決定と敷地造成測量、整備する施設の基本設計、実施計画、農地転用、開発行為申請手続きを進め、用地取得し敷地造成をする。
令和4年度に施設整備費の補助申請を行い、認定こども園建設工事に着手する。
令和5年度に認定こども園を開園し、施設の譲渡又は解体を行う。
というものです。
既存施設2カ所を生かし市直営の保育所運営を
今まで、庄川地域では、4カ所の保育所で、園児を受け入れていました。それを子供の人口減少を理由に、一挙に1カ所にするのは子供の送迎をする保護者の立場を考えたとは言えない強引さを感じます。3歳児以上の子どもが適正な保育環境の基準に満たない10人未満の園が多くても、2カ所にすれば基準を満たすことも考えられます。そうすれば、あえて膨大な費用と時間をかけて施設を立てずに、市直営で運営することができるのではないでしょうか。民間委託が絶対だという考え方は、保護者の利便性や子供の保育環境の向上に直結しません。むしろ、市直営の方がよかったという声も多く聞かれます。庄川地域の保護者の要望を深くくみ取り、認定こども園の整備方針を再検討すべきではないでしょうか。
上記意見を11月8日付「読者の広場」の庄川保育園の統合についての記事として掲載したところ、当局から意見が寄せられました。 「せめて二か所に」とあるが、市側から当初提示したのは二か所案で保護者からの要望で一か所案としたものであるとのこと。また民営への移行を否定的に述べてあるが、既存の民間保育所に対して非礼でないかとの指摘でした。 一般的に民間による運営は、経営による利潤の追求とサービスの質の確保とが矛盾することになりやすいことに加え、経営の破綻によってサービスが継続できなくなる危険もあります。医療や福祉、教育・保育など、誰もが公平に安定的に受けられるべきサービスは公が責任をもって行うことが望ましいと考えますが、民間の皆さんの真剣な営みを否定するものではもちろんありません。 |