もう経験することは無いだろうと思っていた、このズキンと脳天に稲妻の走る感覚、しっかり味わう事ができるじゃないですか、おかしな話ですが、少し嬉しい気がしました。
いつ頃からだか分かりませんが「子どもの時は、顔をゆがめないではいられないほどの痛さをしょっちゅう味わっていた気がするけど最近はあまりないな、うずくような歯痛もずいぶん昔の話だな」と時々考える事があったのです。そしてそれは加齢のせいなのかな、と。五感の感度が鈍ってきた、センサーが老朽化してきて昔ならビンと反応したはずの刺激もようやく感知して「そう言えば何だか痛いような気がするな」といった具合になってしまったのじゃないか・・・
ところが朝食時に急にズキンと来たのです。間違いなくあの懐かしい激痛です。条件が整えばちゃんとこういう痛さを感じることができるのだと確認出来ました。つまり歳のせいで五感が駄目になっているわけでは無いということです。長い間歯が疼かなかったのは、幸いにして歯の環境が良好に保たれていたからだという事のようです。
しかし問題は、このズキンとくる痛みとしばらくどう付き合うかという事です。休日をはさみながら、一日じゅう歯科医に抜け出せない日が続きそうなのです。その中には人前で話す機会もありそうです。支障の無い範囲で収まっていてくれることを祈るばかりです。