男女平等参画基本計画2025案への意見 パブリックコメント

2021年01月29日 12時00分38秒 by

名古屋市のパブリックコメントが続きます。1月25日締め切りで二つ。まず、名古屋市男女平等参画基本計画2025(案)についての意見を提出しました。
 オリジナルな問題提起として、「PTA役員の男女比の改善及び母親代表の役職廃止を求めました。名古屋市立の小中学校ではほとんどが会長は男性、女性は「母親代表」という性別役割分担の固定化が続いています。あまりにも時代遅れであり、直ちに改善すべきです。ただしPTAは直接には市の組織ではありません。それでも子どもたちへの影響が大きい存在であり、無視するわけにはいかないと思います。
 その他、ジェンダー平等の概念こそ中心に据えるべき、パートナーシップ宣誓制度の導入、災害対応、市幹部への登用、などを指摘しました。
 みなさんはどう考えますか。
この機会に、日本共産党愛知県委員会発行の「ジェンダーってなんじゃ?Q&A」パンフをぜひお読みください。一冊30円。おすすめです。どうぞ!

名古屋市男女平等参画基本計画2025(案)についての意見 
                                                    
「基本的な考え方」に関して  「ジェンダー平等の実現」を計画に明記すること
 男女平等参画推進なごや条例に定める6つの基本理念は大変重要だと思います。そのうえで、持続可能な開発目標(SDGs)の目標5「ジェンダー平等を実現しよう」などの目標達成に向けて、男女平等参画・女性活躍を推進、としています。ジェンダー平等について、もう一歩踏み込んでいただきたい。
基本理念の一つである「国際的な取組を理解し、協調を図ること」の具体化として、基本計画の名称及び目的と基本理念に「ジェンダー平等の実現を」明記すること、およびジェンダー平等についてわかりやすく記述すべきです。
 ジェンダーとは、社会が構成員に押し付ける「女らしさ、男らしさ」「女性はこうあるべき、男性はこうあるべき」などの行動規範や役割分担などを指し、一般的には「社会的・文化的につくられた性差」と定義されています。それは決して自然にできたものではなく、人々を支配するために、政治的につくられ歴史的に押し付けられてきたものです。
ジェンダー平等社会をめざすとは、あらゆる分野で真の「男女平等」を求めるとともに、さらにすすんで、「男性も、女性も、多様な性をもつ人々も、差別なく、平等に、尊厳をもち、自らの力を存分に発揮できるようになる社会をめざすことです。
なお、あくまでも「男女平等」という計画名称にこだわるのであれば、せめて「選択的夫婦別姓」制度の導入をめざして、世論啓発をすすめ、強く国に働きかける、ことを明記してください。「法律等の国の動き」や市民の意識調査にも取り上げらていないのはなぜですか?あまりにも不自然に感じました。国で決めることだからでは済まされない重要な課題であり、市民の関心も高いので、計画のなかで何らか記述すべきです。
「目標1 性別にかかわる人権の尊重」に関して パートナーシップ宣誓制度について「検討」ではなく「導入」と明記し、その位置づけを高めること
 多様な生き方(性的少数者など)への理解促進をはかるには、行政が多様な生き方を肯定する制度を早急に整えることが不可欠です。パートナーシップ宣誓制度はもはや検討ではなく即時実施すべき段階です。2025までの計画に「検討」と記述するのはあまりに消極的です。実施するとはっきり示すべきです。
「目標2 男女平等参画推進のための意識変革」に関して 「性別による固定的な役割分担意識の解消に向けた啓発」及び「学校等における男女平等参画に向けた教育・学習の推進」のために、PTA役員の男女比の改善及び母親代表の役職廃止を計画に記載すべきです。
 方針決定過程への女性の参画拡大の成果指標には「市立小中特別支援学校の校長・教頭に占める女性の割合」を16.4%から19%に引き上げる目標が明記されています。ところが学校教育・地域社会において性別による固定的な役割分担が事実上制度化されているのが市立小中学校のPTA組織であり、その改善が急務です。
 令和2年度の市立小中学校PTA役員の男女比を見てみましょう。
会長  370人中、男性=357人(96.5%)女性=13人(3.5%)
副会長1068人中、男性=289人(27.1%)女性=779人(72.9%)
役員 1545人中、男性=116人(7.5%)女性=1429人(92.5%)
 圧倒的に会長は男性と固定化されている。副会長は各校複数だが、うち一人は母親代表(「母代」と略称される)という性別役割分担そのものの役職です。役員も圧倒的に女性が多く、実際の運営は女性がきりまわし、トップだけは男性を立てるという典型的な男女不平等の構図が、母代という役職と共に温存されています。こういう状況が次世代を担う子どもたちに男女の役割分担固定化を刷り込んでいくのではないでしょうか。校長・教頭の男女比率については目標が低いとはいえ課題として掲げられています。地域組織の男女比についても問題意識が示されています。身近な小中学校PTAだけがこのままで良い理由はありません。ちなみに市立の幼稚園や高校ではPTA会長職は圧倒的に女性です。小中学校にしかない母親代表という仕組みがネックの一つになっていることは明瞭ではありませんか。
専業主婦が暗黙の前提であった社会構造はすでに崩れています。男性の育児参加、PTA活動参加を推進するうえでも改革が必要です。2025年までに抜本的に改革することを強く求めます。
「目標3 方針決定過程への女性の参画拡大」に関して 市職員の女性管理職の割合の目標値15%は低すぎる、より高い目標値を設定すべきである
 現状の14.2%から15%へと、5年もかけてわずか0.8%の引き上げ目標では男女平等への意欲が感じられません。政令指定都市の平均は現在でも14.8%です。5年後でも名古屋市の水準は低いままにとどまってしまいます。国も目標実現時期を先送りしたとはいえ、「指導的地位に女性が占める割合を30%にする」目標を掲げています。2025年度に15%というのはあまりにも低すぎます。
 計画案には、「社会的に影響力の大きい市役所自らが率先して、女性の登用や意思決定過程への女性の参画により一層取り組みます(44P)」とあります。その問題意識に見合う積極的な目標を示してください。
「目標5 家庭・地域における男女平等参画の促進」に関して 防災における男女平等参画の促進をより積極的に取り組むよう強く期待します
 そのうえで質問です。男女平等参画の視点に立った防災教育を実施する、とありますがイメージがわきません。どんな教育内容を想定しているのですか?
 性別に配慮した避難所運営は重要ですが、実際に必要な配慮をするためには、避難所のあり方も体育館での雑魚寝が当然という現状から抜け出し、学校では教室も活用した小規模分散型の避難所の確保が不可欠になります。訓練や備蓄だけでなく必要な広さと細かさの避難所空間の確保が必要と明記すべきです。
 あわせて避難所となる学校への多機能トイレの設置もすすめるべきです。性的少数者への配慮という面からも重要です。あわせて記載を望みます。

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