パブリックコメント 自転車活用計画について、名古屋市に意見を出しました。
自転車がつかいやすいまちをめざすことは大歓迎、環境に優しい乗物として
自転車を使いこなすには、自転車の製造販売から維持修理、廃棄、リサイクルまでの
流れを見通した施策が必要です。ハードの環境整備だけでは足りません。でもなかなか
全面展開までは行き着きませんでした。
名古屋市自転車活用推進計画(案)についての意見 2021年2月8日
計画の目標について
① 「自転車がつかいやすいまち」を目標にまちづくりをすすめることはおおいに歓迎する。
成果指標について
放置自転車の台数、自転車乗車中交通事故死傷者数の目標値は、10年間の長期計画にしては目標が低すぎるのでは? 数値目標の根拠を示すべきである。そのうえで提案する。
② 放置自転車台数の目標は現状の5割以下=6千台を切るように設定すべきである。
③ 交通事故死傷者数についても半減以下を目標にするべきである。現状よりわずか6%=149人減の目標はあまりに小さすぎないか?利用人口は増えるし、県警とも整合性をとる必要があるのかもしれないが、もっと積極的に、せめて5割以下にすべきである。もちろん本来は死傷事故ゼロを正面から掲げるべきではないか。再検討いただきたい。
自転車活用を推進するためのいくつかの提案と質問
④ 自転車通行空間の確保について整備目標を数値で示し地域・路線も明示すべきである。
現状では自転車通行空間の整備は118.2キロ、本市道路のわずか2%(2019年)である。10年後に何キロ整備するのか、目標を数値で示すとともに、できるなら計画し整備するエリアや路線をできるだけ明確に示すべきである。
⑤ 自転車駐車場の確保 駅前有料駐車場の無料開放をすすめるべきである。
駅前有料駐車場の利用状況を把握し、現状の数値を掲載していただきたい。そのうえで自転車活用促進のために積極的に無料開放を求めたい。即時全面無料化が無理でも、公共交通機関の利用料金とのセット割引や高校生・大学生・専門学校生などの無料化を推進すべきである。
⑥ 自転車販売店を支援する。併せて身近で修理・相談できる自転車版「道の駅」をつくる。
愛知県単位しか調べられなかったが、自転車販売店は2009年の988店が2017年には756店に減少している。市内の自転車販売店数の推移を掲載してほしい。自転車の修理や様々な相談が身近でできるように小規模販売店を支える施策を行うべきである。販売はするがあとは野となれでは困る。自転車版「道の駅」サイクルステーションを各地に設け、中小販売店の持っていた機能を代替することも検討していただきたい。
⑦ 自転車保有台数等について統計がない?基礎的データとして掲載すべきである。
市民の自転車保有台数が不明である。活用推進計画の基礎として把握すべきである。国の統計からは2025年で約7万2千万台という数字があるだけ。製造や販売の統計はあるが、市内には何台の自転車があるのか?統計がないのは計画をたてるうえで基本的な問題である。数値がないのなら、国の統計の問題も含めて考え方を示すべきである。