2月16日開催された臨時市議会で、下記のとおり補正予算に反対討論しました。
今回の補正予算では、国のマイナポイント制度にならってカードを取得すれば商品券を交付するとしていますが、税金をこのように使ってまでカードを普及させようとすることに大きな疑問を感じます。
この制度が導入されてから5年が経過しましたが、カードの取得率は国民の4分の1、砺波市では22パーセント台と決して高くありません。普及が進まないのは、国が国民の情報を監視する恐れがあることに、国民が不安を感じていることを示すものです。カードの取得は義務ではありません。
公務員の取得率を問題にする議論がありますが、公務員であってもカードの取得を良しとしない方は当然おられるし、責められるべきではありません。カードを取得しない公務員は居てはならないかのような議論に走ることがあってはなりません。
デジタル関連法案が閣議決定されましたが、他省庁への強い権限を持つデジタル庁を創設し、マイナンバー制度や国・自治体・準公共部門のデジタル化を強力に推進しようとするものです。その中では、自治体の機関委任事務に関わる情報システムの標準化や全国規模の共通クラウドの利用押し付けなど、自治体の在り方への大きな影響が懸念される内容が含まれています。
11月議会の市長発言は評価できる
市長は先の11月定例会の答弁で、「市行政は国や県とは異なり、市民一人一人に向き合ったサービスを対面で行うことが特に重要である」「いわゆるデジタル・ファーストとならないよう留意しながら対応する」と述べておられますが、重要な視点だと共感します。
便利で効率的な行政に、デジタルの活用は認めます。それは市民・自治体が主体的に使いこなすべきもので、市民の生活が鋳型に流し込まれるようなデジタル化は認められません。市が独自にこの制度を普及させようとする事には賛成できません。