3月9日 砺波市議会で次のように質問しました。(その4)
境きんご 次に、工業団地の造成について伺います。
来年度予算には、スマートインターや柳瀬工業団地の造成費用として3億5,400万円が計上してありますが、誘致する企業との間の契約内容について伺います。
相応の税金を使って企業誘致するのであれば、そのことによって将来的に市が潤い、市民生活の向上に役立つことが期待されなければなりません。
私は、令和元年9月議会の質問で、企業誘致についての、京都橘大学教授で自治体問題研究所理事長でもある岡田知弘氏の指摘を紹介しました。岡田氏は、いわゆる企業誘致について、経済のグローバル化が進むにつれて、立地しても技術競争の激化で閉鎖、撤退に至るサイクルが早くなっていることや、望ましいと言われる先端企業であるほど垂直的な統合、管理がなされ、地域への技術伝播や資材の調達、メンテナンスなどを通じての地域経済との関わりが薄く、波及効果は望めないことを述べています。
また、誘致企業のいわゆる経済的果実は本社に吸い上げられることになり、東京への一極集中は、事業所や人口の集中ばかりでなく、国内外に展開された投資効果の集中によるものだとも指摘をしています。
そこで伺いますが、造成した立地に誘致する企業には、企業活動を継続する期間の長さについて基準を設けるつもりなのかどうかお伺いをしたいと思います。また、地元企業との関わりを何らかの形で設けて提起することを考えておられるのかどうか、さらに、地元からの雇用についても何らかの形で目標化して求めるというふうに考えておられるのかどうかお伺いをします。
島田商工農林部長 本市では、市内に立地される企業に対し一定の要件の下で助成金を交付しており、立地される企業のほとんどはこの助成金を活用され、土地の取得費や建物の建設費、設備の整備費に充てられているところであります。
この助成金の施行規則では、交付対象事業を操業または業務開始後10年以内に中止し、または廃止したときには、交付を取り消して助成金の返還を求めることとしているなど、企業活動の継続期間をここで担保しているものであります。
次に、地元企業の関わりについては、これまでも商工関係団体に加盟していただくことなどをお願いしておりますが、特に目標化することは求めておりません。そもそも厳しく目標などを求めることで、企業に敬遠され、本市に立地していただけなくなる懸念もあり、その辺の兼ね合いが非常に難しいところであります。
また、地元からの雇用ということにつきましても特段に定めてはおりませんけれども、先ほど申し上げました立地助成金の交付金の要件には新規雇用者数を定め、毎年度、雇用状況や活動状況を確認した上で助成を行うなど、厳格な制度運営に努めているところであります。
なお、地元雇用も大切でございますけれども、本市への移住が期待されることや働き手が不足している昨今、市外からの雇用の確保にも努めていく必要があるのではないかと考えております。