3月9日 砺波市議会で次のように質問しました。(その6)
境きんご ゼロカーボンの実現にとって、再生可能エネルギーの利用は重要な施策になると思います。小水力発電の推進や太陽光発電の普及は、この間、民間でも行われてきましたが、これら再生可能エネルギーの利用を温暖化対策の計画の中に位置づけて、目標の達成年や規模を明確にして市民と一体となって取り組めるようにしてはいかがでしょうか。
そのために、地域エネルギー会社を市と市民の共同出資で立ち上げ、エネルギーの地域自給の道をつくり出すことを提案したいと思います。
公共施設の屋根を利用した太陽光発電や新たな小水力発電、その他、民間の皆さんの知恵も寄せていただければ様々な展開があるのではないでしょうか。
バイオマスの展開も重要だと思います。市長は、来年度予算の説明で、散居村のカイニョの処理対策について触れながら、将来的にはこれをバイオマスの資源にしていきたいと述べておられますが、非常によい方向だと思います。私はこれをさらに進め、いつまでという目標も定めて市民にアピールすべきだと思います。
市内の山林の間伐材などの処理とも併せて、会社のバイオマス部門と位置づけ、カイニョの剪定枝に僅かでも支払いができれば、カイニョの世話を「景観を維持するための仕方のない手間」という意識から「美しい景観を守りながら、市民のエネルギーを提供する誇りある役割の引受け」というふうになれるのではないでしょうか。
地域エネルギー会社の設立と期限目標を明確にしたカイニョ剪定枝のバイオマス利用についての見解を黒河福祉市民部長に伺います。
黒河福祉市民部長 地域に存在するエネルギー資源の活用につきましては、市においては公共施設等への太陽光、地中熱などによるエネルギーの活用や、マイクロ水力発電で発生した電気の売電などを行っているところであります。
また、市と市民の共同出資で立ち上げる地域エネルギー会社の設立につきましては、採算性の確保と財政面での負担発生等の面から、現在のところ考えていないものであります。
なお、バイオマスの展開につきましては、屋敷林所有者の労力や費用の負担軽減を図るため、今年度から実施しております「剪定枝戸別回収実証実験」や、新年度から実施を予定しております「屋敷林保全月間」において、受け入れた剪定枝はリサイクル処理施設において堆肥化され、既にバイオマス肥料として利用されております。
将来的には、屋敷林保全対策において回収した剪定枝によるバイオマス発電の取組も視野に入れるなど、地域エネルギーについては民間とも協力し、住民負担の少ない循環型社会の形成に向け、調査研究を進めてまいりたいと考えております。