台湾有事に関わる発言の撤回を求める意見書
高市早苗首相は11月7日の衆院予算委員会で、台湾に対して中国政府が「戦艦を使って、武力行使を伴うものであれば、どう考えても存立危機事態になりうる」と発言した。
これは、集団的自衛権を行使し、日本が直接攻撃を受けていないのに、米軍とともに中国に対し武力行使を行う可能性を政府として認めた重大答弁である。
歴代政府は、台湾有事と「存立危機事態」の関係について「個別具体的な状況に即して総合的に判断する」(2024年2月2日の参院本会議、当時の岸田首相)などと特定の地域を明らかにするのを避けてきたのが従来方針であり、今回の高市首相の発言は政府方針からも逸脱する、軽率なものと言わざるを得ない。
高市首相の発言によって日中関係が極度に悪化し、深刻な国際問題に発展するもとで、前向きの打開をはかっていくことが求められている。それは、日中正常化に伴う1972年の「日中共同声明」、78年の「日中平和友好条約」、98年の「日中共同声明」を踏まえ、2008年の日中首脳の「共同声明」に明記された、日中の「双方は、互いに協力のパートナーであり、互いに脅威とならない」との立場にたつことであり、ましてや「危機」をあおり、大軍拡の口実にすることは極めて問題である。
よって政府におかれては、悪影響を受けている観光業界や自動車業界などにも鑑み、今後の日本の不利益を拡大させないためにも、台湾有事に関わる発言の撤回を強く求めるものである。
以上、地方自治法99条の規定により、意見書を提出する。
衆院の定数削減を行わないよう求める意見書
自民党と維新の会は、「衆議院議員定数の1割削減」を「連立の絶対条件」として強引に進めようとしている。
しかし、国会議員の定数のあり方は、国民の代表をどう選ぶかという選挙制度の根幹をなす問題である。選挙制度は民主主義の土台であり、国民の参政権そのものであることからも国民的議論が欠かせない。
現行の衆議院小選挙区比例代表並立制は小選挙区が中心で、1人しか当選しない小選挙区は多数の「死票」を生み出すことになる。削減の対象は比例代表と言われるが、比例削減は多様な民意の議席への反映をいっそう困難にし、少数意見や少数政党の排除につながり、国会の最も大事な役割である政府や行政を監視する機能が弱められることになる。衆参両議院でしっかり討議する必要がある。
よって国におかれては、歴史的にも国際的にも日本は議員が少ない国となっているもとで、民意が届かなくなる議員の定数削減を行わないよう、強く求めるものである。
以上、地方自治法99条の規定により、意見書を提出する。
老人保健施設「はまなすの丘」の存続決議を求める請願書
【請願趣旨】
能美市議会は6月議会で「はまなすの丘」の縮小・廃止を議決しました。ディケアサービスを廃止し、入所施設は74床から29床に減らすというものです。縮小・廃止の理由は施設の老朽化,人員不足や、経営困難が要因との説明でした。
「はまなすの丘」の縮小・廃止について、利用者の皆さんや、市民の中からは「あまりにも唐突だ」「経営だけでなく利用者の声も聴いてほしい」「これから高齢化社会が到来するのに市が自ら施設を撤退するのはおかしい」などの不安や、介護サービスの後退を危惧する声が広がっています。
老健施設や介護事業所はますます必要とされており、「はまなすの丘」は能美市に欠かせない公的施設です。全国の病院の6割が赤字経営に追い込まれ、医療・介護危機は深刻です。経営危機のなかで、市内の病院や介護施設も同じ問題をかかえながら、介護利用者に寄り添い必死に頑張っています。
能美市議会におかれては、国や県と能美市に対し医療や介護事業を支える責任を果たさせるために再度検討されることを求めます。市民が安心して介護サービスを受けられる公的な老人保健施設「はまなすの丘」の存続を切に願います。
【請願項目】
老人保健施設「はまなすの丘」の存続を決議してください。
請願団体名 老人保健施設「はまなすの丘」の存続を求める会
紹介議員 佐伯 富美子
佐伯議員が行った討論
本議会で提出された議案28件、また本日提出された議案2件、のうち、」、議案96号及び97号「能美市乳児等通園支援事業の整備及び運営に関する基準を定める条例の制定ついて」「能美市特定乳幼児通園支援事業の運営に関する基準を定める条例の制定について」、議案第99号「能美市行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部改正について、議案100号、能美市辰口福祉会館条例の一部を改正する条例及び、議案101号「能美市老人福祉センター条例の一部を改正する条例、条理102号、能美市国民健康保険税条例の一部を改正する条例、議案124号能美市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例についての7件は反対し、他23件に賛成するものです。
議案第96・97号の反対理由を述べます。
本議案は、「子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律」が施行されたことに伴い、区市町村による認可事業である「乳児等通園支援事業」いわゆる「こども誰でも通園制度」の設置基準を条例に定めるものです。
「孤立する子育ての不安に応え、親の就労にかかわらず、すべての子どもの育ちを応援する」という理念には全面的に同意いたします。しかし、この制度の内容は、あまりにも保育現場の実態を無視し、子どもの命と安全を守る上で大きな懸念があります。以下、反対の理由を2点述べます。
1点目は、保育の質を後退させる危険性があり、子どもの命と安全を守る上で大きな懸念があることです。
「こども誰でも通園制度」の利用は、事業者との直接契約です。預ける園、曜日、時間を決めて定期的に利用する方式だけでなく、スマートフォンのアプリで空き状況を見て、その都度空いている園、時間にスマホから直接申し込む方式が考えられています。
市町村が事業を認可しますが、認可基準は緩く、必要な保育従事者のうち保育士は半分でよいとされています。乳幼児を、事前の面談なしに保育士資格のない人が見ることが可能な仕組みです。直前の予約も可能という制度の下では、アレルギーや発達状況など必要な情報が把握されず、命に関わる事故が起きかねません。保育所における死亡事故の発生は、0歳から2歳児、預け始めの時期が最も多いにもかかわらず、緩い基準での認可が可能です。近年、広がりを見せているスポットワーク(いわゆるスキマバイト)による従事者の雇用も懸念され、子どもの安全が保てるのか強く危惧されます。
また、市から小規模保育事業に支払われる運営費には使途制限がないため、保育士の人件費等、処遇低下のおそれがあることを指摘しておきます。
2点目は、公的保育の非営利原則を弱め、子どもの成長過程に応じた保育の専門性・重要性を軽視している点です。
保育園・幼稚園は、子どもが初めて社会生活を体験する場であり、成長過程に応じた発達を保障するための場です。だからこそ保育士の皆さんは、子どもたちの特性や特徴を踏まえ、最善の保育が子どもたちに行われるよう、その専門性を発揮し、子どもとの安定的・継続的な関わりを重要視していますが、当該制度で、「安定的・継続的な関わりの構築」ができるのか疑問が残ります。
また、人見知りの時期の乳幼児を事前面談もなく単発的に数時間預けることは、子どもにとっては大きなストレスであり、通常保育児への影響も懸念されます。
家庭で育つ3歳未満児への支援を求める働く保護者の声は切実であり、そのニーズに応えることは行政の責任です。子供だけでなく親も含めた支援の仕組みづくりが急がれていることも確かです。
子どもも親も安心できる通園事業のため、保育士の処遇改善と配置基準の抜本的改善を行い、公的保育を拡充することを国に求めることを要望し、反対討論とします。
次に 議案第99号についてです。
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の改正については、マイナンバーの利用事務を拡大し、あらゆる情報をマイナンバーにひもづけしようとするもので反対です。
民間事業者は利用者本人の同意があればマイナポータブル上の個人情報を取得でき、マイナポータブルAPIの利用範囲も各府省庁の判断で国会審議を経ずに拡大できます。包括的同意であるなど本人同意の在り方にも問題があり、利用事務の拡大は認められません。
これまでにも、マイナンバーによって特定個人情報を一元的に管理するために、様々な行政事務の追加が進められてきました。マイナンバー制度によって個人情報が集積されることは、市民にとっての利便性や行政事務の効率性以上に、徴税強化や社会保障給付抑制の目的に加え、民間事業者による個人情報が利活用されることや個人情報流出などの不利益があります。
また、政府は、様々な場面でマイナンバーカードを持ち歩き、本人確認として利用促進していますが、利用場面の増加は紛失リスクの高まりにつながります。マイナンバーカードとともに暗証番号が取得された場合、他人の端末からでもマイナポータルにログインができ、紐づく情報が増えれば更に大量の個人情報が一気に漏洩します。
マイナンバーカードを巡っては、公金受取口座の年金情報の誤登録、マイナ保険証に別人の医療情報が誤登録されるなどの問題が相次ぎ、制度への信頼は失墜しています。
個人情報保護と安全管理措置への懸念が深まるもとで、適用をさらに拡大することは看過できません。
したがって、議案第99号は賛成できません。
議案100号、101号は市民や高齢者の入浴料を値上げする案で賛成できません。かっては、65歳以上の高齢者の入浴料は無料でした。物価高で苦しむ市民に対し、これ以上の負担を押し付けることは高齢者福祉の後退にもつながるため反対します。
議案102号について、保険料の支払合計については同じというものの、3か月を0にして後の9か月で支払うというのは、一か月に支払う金額が増え支払いにくくなる市民もいることを考えると、もう少し工夫をした徴収方法を考えるべきで、この議案には反対します。
次に124号について反対します。この条例は能美市職員の給与に関するものです。私は職員の皆さんの給与等の引き上げは賛成ですが、特別職の賞与の改定には反対します。議員報酬は11月に一か月45万円にひきあげられました。20年間引き上げはなかったといえど、年金や市民の給与の引上げはありませんでした。したがって特別職の賞与を0.5%と言えど引き上げるべきだはないと考え、この条例には反対します。
以上私の反対討論を終わります。