高岡市教育委員会教育長 氷見 哲正様
2016年11月10日
日本共産党高岡市議会議員
金平 直巳
高岡市立博物館の外壁材の崩落が相次ぎ、4月から本館玄関から出入りできないという異常な状況となっています。
建設から65年経過し、老朽化の顕著な高岡市立博物館については、平成22年2月の高岡市立博物館整備構想検討委員会の「整備構想報告書」のなかで、「市民に親しまれ、積極的な市民の参加・参画が見込まれ、後世に貴重な資料を伝えていく博物館であるためには、現在地での博物館の建て替えでは建築面積など、様々な面で限界がある。博物館の現況と今後のあり方を考えると、新たな場所に博物館を移転し、充実した内容を持つ博物館として整備していく必要がある。
この場合に、本市の将来のまちづくりの中で、文化の力によるまちづくりや文化ゾーン、他の公共施設や観光施設との連携などを勘案しながら、新博物館の設置が都市の風格を高め、多くの観光客を呼び込むとともに、市民が郷土に誇りと愛着を一層高める施設となるよう十分に検討していくことが必要である。」と結論づけています。以上の指摘をふまえ、下記の通り要望します。
記
1、当面の緊急対策について
①入館者の安全確保のための措置として、9月補正予算に計上された壁材の剥落防止 のための吹き付け工事を至急、実施すること。
②高齢者の入館者から要望の強いトイレの洋式化を早急に実施すること。本館の女子トイレが一か所使用不能となっているので、至急、修理すること。
③雨漏り防止対策を検証し、具体化を急ぐこと。
④天井材の崩落や床材の不具合の懸念はないか、入館者の安全確保へ点検を急ぐこと。
2.高岡市立博物館整備構想報告書での提言をふまえて、移転新築に向けた検討を早急に開始すること。
本館の展示室等では、雨漏りのため建物の劣化が急速に進行していることが懸念される。壁の亀裂も進行している。収蔵庫や空調設備の不十分さも指摘されている。新館には、エレベーターが設置されていないなど博物館に求められる機能が満たされていない。
「歴史都市」の魅力を発信する拠点施設として、移転新築に向けた検討を早急に開始されたい。