介護保険・高齢者保健福祉計画第8期案への意見を提出 パブリックコメント

2021年01月29日 11時56分36秒 by

 1月22日締め切りの名古屋市介護保険次期計画案へのパブリックコメント、多くの方が意見を出しています。私も下記の意見をおくりました。そもそもの制度の国レベルでの改善、供給すべき介護サービスの質量などは社保協など専門分野で頑張っている方々にお任せし、私の意見からは省きました。
 保険料の値上げをどう抑えるか、介護予防、災害時ケアプラン、市直営老人ホーム「厚生院」の堅持について書きました。

第8期なごやし高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画「はつらつ長寿プランなごや2023」(案)に対する意見

安定した介護保険制度の運営に関して
 第1号被保険者の介護保険料が増えないように以下の方策を検討していただきたい。
 計画案では、保険料基準額が月額6391円から6700円~6900円台になるとしている。これでは本人非課税の方でも年間の負担増額が約7千円になり重い負担増である。介護給付費準備基金の全額取崩しなど保険料の上昇を抑える市の努力を評価したうえで提案する。
 第一に、保険給付等の見込みが過大にならぬようさらに精査することを求める。第6期、第7期は保険給付費の見込みと実績との差がそれ以前の計画期と比較して、金額でも執行率でも低下してきている。昨年までの2年間で88億円も見込みより給付が少ない。今年度を含めた第7期3年間では相当な差額が生じる。もちろんその差額のうち保険料相当分は準備基金の取り崩しという形で保険料の引き下げに充てられている。
問題は第8期の給付見込み額である。最近の執行率が約97%として8期の給付見込み額を3%カットすると174億円~185億円、保険料はその23%、約40億円が不要となり、月額保険料では約300円近い引き下げが可能になると考える。
 第二に、保険給付費の5%が本来予定されている調整交付金の不足額(国は実際にはいろいろ調整して5%くれない)を保険料へ転嫁することを止め、市が独自に公費で負担することを求める。調整交付金は第7期で平均4.61%になるとうかがった。第8期も同様とすると保険給付費の0.39%、約20億円は少なくとも本来は公費で負担すべきものである。保険料に転嫁せず、国の代わりに市が負担すれば、月額100円程度の保険料引き下げができるのではないか。国の制度設計に異を唱えつつ、市が肩代わりして市民の負担増を抑えることを決断すべきである。
 この二つを組み合わせることで、月額数百円程度の保険料の値上げならば十分に抑え込むことができると考える。保険料の算定にあたってぜひ検討していただきたい。

施策の展開に関して
 以下、健やかでいきいきとした生活の実現、地域で安心して暮らすための支援体制の充実、自立して生活するには不安がある方への支援、安心して暮らすことができる生活の場の確保、で展開されている16の施策に即して、いくつか意見を述べる。
① 歯科口腔保健対策の推進は、健康長寿や介護予防に重要との認識は広がってきている。しかし計画では歯周疾患検診の受診率が10.5%から12.0%へ。1.5%、約4千人増という目標(健康なごやプラン21)は低すぎるのではないか。より積極的な目標を持つべきである。
② 加齢性難聴者への補聴器購入助成制度の導入を求める。から加齢性難聴者が中等度段階から積極的に補聴器を使用することは、快適で充実した日常生活をおくることに加え、社会的孤立を防ぎ社会参加を促進し、認知症などの予防効果も期待できる。
③ 敬老パスは利用回数制限の撤回を強く求める。高齢者の社会参加を保障するのに不可欠な事業であり、高齢者の就労を支援する側面もある。利用が増えるほど効果も増える。目先の財政事情ではなく、介護予防に果たす大きな効果を減じるような利用制限は介護保険の運用上も大きな問題である。
④ 災害に対する備えについて記述されていることは重要である。そのうえでコロナ感染対策でもある「新しい生活様式」を踏まえて、分散避難が可能な避難所の整備をすすめるべきである。とりわけ旅館、ホテルなどを災害時に借り上げ、少人数単位でケアできるスペースを確保することが重要である。整備を急ぐことを求めたい。  
⑤ 災害時ケアプランの確立も重要である。別府方式としていまいくつかの自治体にも広がりつつある。地域の助け合いのしくみづくりだけでは要介護高齢者の避難は難しい。個別の災害時ケアプランをケアプラン作成や更新時にあわせてつくることを制度化し、必要な報酬を名古屋市独自で設定することも求めたい。一人も取り残さない精神で災害対策を具体化していただきたい。
⑥ 介護職員の処遇改善について、適正な介護報酬が設定されるよう「国への要望を続けていく」としていることは重要である。国への要望がはっきり記載されているのはここだけ。しかし、国へ要望するだけでよいのだろうか。保育の民間社会福祉施設運営費補給金制度のような仕組みを介護分野にもつくるべきである。保険料負担にならない形で、名古屋市として現場を支える職員の処遇改善をはかっていただきたい。
⑦ その意味でも、厚生院を公立の介護施設として存続させ、機能面、処遇面で、民間施設のモデルとなうような運営を名古屋市が自ら行っていただきたい。直営施設をしっかりと運営していることが、災害時や今回のような感染症拡大時などの緊急事態にも有効に機能する。運営の抜本的改善は必要だが、廃止方針はぜひ見直していただきたい。

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