井上哲士参議院議員からのメールマガジンの一部です。
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昼過ぎに自民党本部の前を歩いて通ると、たくさんの日の丸を掲げた集団が金切声で叫んでいます。「自民との皆さん、日本を救えるのは安倍さんだけです」などと声を上げ、「アベ、アベ」とコールも始まりました。
自民党総裁選挙の投票で、党本部に入る国会議員にアピールしていたのです。
そして、総裁選挙の結果は決戦投票で安倍氏が石破氏を破って当選。他党の党首選挙とはいえ、国民とのギャップに驚きます。少なくとも、安倍氏の復活を願う街の声を聞いたことがありません。
党員票では安倍氏の支持はわずかだったのは、地方の自民党員がそういう国民の声を感じていたからかもしれません。それでも、国会議員だけによる決選投票では、安倍氏が大逆転。
安倍氏は総理時代、教育基本法の改悪や憲法改悪手続法を強行する一方、小泉構造改革を受け継いで貧困と格差を拡大。その安倍政権に対し、国民は参院選挙で厳しい審判を下し、自民党は歴史的敗北を喫しました。以来「ねじれ」国会といわれる状況になったのです。
安倍氏は、臨時国会で所信表明演説をした後、代表質問の直前に辞任。異例な政権投げ出しが印象に残っていますが、そもそも、その直前の参院選挙で国民が「ノー」の審判を下しているのです。
当選後の会見でも、集団的自衛権の行使や憲法改悪に意欲を表明し、「成長戦略」を強調して構造改革路線の推進の姿勢を示すなど、かつて進めた古い政治への回帰を鮮明にしました。
この結果は、自民党政権にノーを示した国民の審判には何の反省もなく、自民党は何も変わっていませんという宣言であり、いっそうの右寄り政治を目指すという宣言でもあります。
一方、政権与党の民主党も、公約違反の消費税増税を強行して問責決議を突きつけられている野田総理を代表に再選。民主党内は、総選挙を前に「これが入閣の最後のチャンス」「いいポストにつけば選挙に有利」と猟官運動に血眼になっているとの話も聞こえてきました。
二大政党の国民不在ぶりは極まれり。一刻も早く、国民の審判で新しい政治を。