答弁調整・・・?

2013年03月15日 10時00分00秒 by

行政用語を、わかりやすいと感じる人は少ないでしょう。
議会答弁で「今後の研究課題としたい」とは「やらない」という意味だと言われています。

以前、ある市議会で、これまでの当局の答弁と、
その後の事業の実施率を比較するユニークな調査結果が公表されていました。

「前向きに検討」は実施済みが30%、実施中が50%と高率で着手しているのに対し。
前向きがない「今後検討」では同30%ずつに低下。
「検討課題」になると、着手したのは20%。
一方、「今後研究」では着手率は40%。
「研究課題」となると0%になり、実施しないことを決めたものが10%だったとのこと。

議員の質問に、当局は「実施は考えていない」ことでも、
「今後の研究課題にしたい」くらいの答弁をしていることになる。

西尾市議会で横行している「答弁調整」。
他市でも行っているところもあるが、廃止した市もあるやに聞く。
「調整」というのは、議員の質問への答弁内容を事前に知らせ、落としどころを調整するわけだ。

質問する議員には、「考えていません」と言われるより
「研究課題とします」と答弁されるほうが面子が保たれるし、
当局にしても、波風たたず淡々と議会が進行していけばありがたいわけだ。

議員も当局も「いい関係」を保つことに腐心するが、結局、市民の利益にはならない。
「馴れ合い」とどこが違うのだろう。

政策の実行を求める質問に、当局と大いに意見交換をしたいとは思うが、
「考えていない」ことは「考えていない」とハッキリ答弁すべきではないか。
議会での論戦は、そこから始まると思う。

西尾市議会を傍聴した方から、質問・再質問・再々質問も
議員・当局がお互いに原稿を読みあう姿に「シナリオどおりの芝居か?」と呆れている。

市政の改革は、市議会の改革からという思いがしてならない。
3月議会も最終日を残すだけとなり、議員らは選挙準備に奔走する時期だが、「議会改革」も訴えたい。

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