原水爆世界大会―長崎大会の開会総会に参加しました

2017年08月07日 22時14分23秒 by

原水爆禁止世界大会長崎大会の様子

2017原水爆禁止世界大会―長崎大会の様子

世界大会に出席する中野たけし

原水爆禁止世界大会―長崎大会に出席する中野たけし

世界大会の様子

世界大会の様子

7日、台風の接近する中、早朝に家を出発。四国方面に台風は向かっている様子で、名古屋から新幹線に乗ると、1時間ほどで曇り空となりました。長崎に着いた時には、真夏の日差しです。市電に乗って現地に向かおうとしていたものの、大勢の乗客で、「間に合わないな」と思っていたところ、後ろの男性から声をかけていただき、4人でタクシーに乗って向かうことに。男性の機転の利いた対応に感謝。無事、時間に間に合い、世界大会に出席することができました。

今年の世界大会は、7月7日の七夕、核兵器禁止条約が採択された直後の大会ということで、被爆者の長年にわたる奮闘と、各国政府・市民社会の運動で歴史的大会として、熱気にあふれ、禁止条約からさらに完全廃絶へ、新たな運動をすすめようと意欲と熱気ある大会となりました。

開会総会では、主催者を代表し安斎さんが、原爆投下から72年目。「72」という数字は、2の三乗×3の三乗=72。数字の世界では「強力だが完璧でない」という意味であることを紹介。「核兵器禁止条約も同じで、パワフルな内容だが、核保有国や核の傘の下にいる国が参加していない点では、パーフェクトでない」と、72の数字の意味を紹介しながら、禁止条約の到達点と意義を紹介しました。また安斎さんは、「一人一人の力は微力かもしれないが、無力ではない。そのことは禁止条約を手に入れたことにも示されている。1+1を足し合わせる地道な努力を!」。「運命は私たちが決める(ガンジーの言葉)」と、禁止条約を力に、核兵器廃絶へ、運動を広げようと呼びかけました。

日本被団協の木戸事務局長は、「あの日から72年。やっとここまで来た。感無量だ。歴史を作るのは一人一人の市民だということを、禁止条約の採択は示した。禁止条約は、廃絶に向けた歴史的一歩を築いた」と強調。また木戸さんは、無数の死体が運ばれる様子や水をくれという声を何度も聞いた被爆体験を紹介。被爆から11年間、被ばくしたことをずっと沈黙することを強いられたこと、1956年8月に日本被団協をつくり、被爆者の救済、被爆の実相を伝え、再び被爆者を作るなと運動をしてきたことを訴え、「いまだに世界には1万5千発もの核兵器が保有されている。そうした中で禁止条約採択になったことを踏まえて訴えたいことがある」と最後に話したのは、「安倍首相が広島の平和記念式典で、核兵器禁止条約を批准しないと宣言した。被爆国日本の首相として許されない」と、満身の怒りを込めた訴えがありました。安倍首相は、この声に正面から向き合うべきです。

中満・国連軍縮問題担当上級代表は、初めて国連代表として広島と長崎を訪れたことを紹介。核兵器を否定することを国際的に条約にした条約採択の核心点を強調。「禁止条約の採択を受けてこれから核軍縮を具体的にどう進めていくか議論をしていきたい」と、核兵器のない世界のために行動する決意を表明しました。

駐日キューバ大使は、「核兵器の存在そのものが人類の脅威だ」と、「人民は、政治指導者に、人類の生存を保障するよう請求権利がある」と話した大使。こう発言する背景には、キューバが1962年にキューバ危機に直面。核攻撃の危機に見舞われ、国の破壊に危機に陥ったことが背景にあります。しかし、大使は、いまは高性能の核兵器で、危険はその時以上だと強調。核廃絶への決意を訴えました。

全世界で2020年までに世界数億を目標に取り組まれている「広島・長崎の被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」の取り組みでは、山口県原水協の代表が登壇。「130万県民で、100万筆を集める決意だ」と表明。安倍首相の足元で全員から集める気概で頑張ると発言し、参加者の拍手に包まれました。

 こうした発言から見られるように、今年の世界大会は、核兵器禁止条約を国連で採択した新たな情勢の下で開かれたことを反映し、禁止条約の持つ意義を確認し、歴史的快挙を確信に、核兵器廃絶へと新たな道を進む決意と具体的取り組みを議論しようと、熱気あふれる大会となりました。

勧告代表として参加された女性。愛知県主審で広島で被爆した体験を語りました

韓国代表として参加された女性。愛知県出身で広島で被爆した体験を語りました

ヒバクシャ国際署名の取り組みを発言する参加者

ヒバクシャ国際署名の取り組みを発言する参加者

 夜、宿に帰って地元の新聞をみると、こうした世界大会の熱気とは対照的に、異質な姿を示した安倍首相の態度が印象的でした。新聞の記事では、6日に広島の平和記念式典での様子が掲載されていました。6日、安倍首相らが被爆者の代表から要望を聞く会で、被爆者団体の代表から、「核兵器禁止条約は、被爆者の彼岸であり、世界各国の大きな喜びだ。ところが、被爆国である日本が署名しないという、驚くべき態度をとった。満腔(まんこう)の怒りをもって抗議する」と述べたと報道されていました。

 都議選の結果を受けて、国民の声に真摯に耳を傾けると話し、また内閣改造も行ったにもかかわらず、実際の行動は、被爆者の願い、被爆国日本の政府としてあるまじき態度をとる安倍政権。憲法を壊し、国政を私物化する安倍政権。加えて被爆国日本として核兵器禁止条約に背を向け続ければ、さらなる国民の政府への批判は高まることは、必至です。核兵器禁止条約に署名する政府をつくるためにも、こうした姿勢を続ける安倍政権は一刻も早く退場してもらい、新しい政治を作らなければならないと感じる日でした。

 

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