骨子は以下の通りです。
質問番号 1 番
質問事項 山県市の太陽光発電の現状と課題、条例の制定について
答弁者 農林畜産課長
質問要旨
政府は温暖化防止のため2050年にCO2の排出量を実質ゼロにする「脱炭素社会」を目指すとし、これを受けて農水省は「営農型太陽光発電」の要件緩和を打ち出しました。太陽光発電パネルを設置し、その下でブルーベリーの養液栽培を自動潅水システムで行なう宮崎県のソーラーシェアリングは成功モデルともされています。今回の農水省の方針は荒廃農地の再生利用に限った地域の平均単収の8割要件などを撤廃し、「営農型」と称した太陽光発電パネル事業はじめ、太陽光発電の推進に拍車がかかるとも言われています。
この間、太陽光発電システム(PCS:パワーコンディショナーシステム)PCSの稼働音による騒音、PCSからの電磁波(放射と伝導)による電波障害、太陽光電池モジュールからの反射光による光害などに対するトラブルなどが全国各地で問題になっています。また、将来的には事業終了後の太陽光電池モジュールなど産業廃棄物の処理問題も発生をします。
そのような中で、資源エネルギー庁は2017年3月に「事業計画策定ガイドライン」を作成し、2020年4月には第3次改訂版が出されました。平成30年2月には、中部経済産業局資源エネルギー対策課から、FIT法の法令違反等だけでなく、地域におけるトラブル等、法令違反以外の案件についても市町村に幅広い情報提供を求めています。資源エネルギー庁の「ガイドライン」の第2章第2節には、長期的に地域との共生を図り、事業を円滑に進めるためには、地域住民に与える影響を考慮して、地域住民の良好な生活環境を害することのないように住民説明会や、市町村の条例なども参考にして対応することを求めています。
最近、山県市では伊自良地域で太陽光発電のソーラーパネルの設置が急速に拡大しています。
そこで、認定は経産省ですが情報としては集約されていると思いますので、1点目、山県市の太陽光発電の設置状況について、伊自良地区、美山地区、高富地区それぞれに何か所、何㎡分設置されているかお尋ねします。2点目、この間の太陽光発電設備に関する市民からのトラブルは何件ほどあるのか。3点目、山県市独自の「条例」の制定は計画されているか。
以上3点について、農地以外の所管もありますが、代表して農林畜産課長にお尋ねします。
質問番号 2 番
質問事項 山県市水道・簡易水道の50%値上げを含む事業経営戦略について
答弁者 水道課長
質問要旨
3月の全員協議会の場に、水道課からの報告事項として、公共下水道事業とともに、山県市水道・簡易水道の「事業経営戦略」と題する計画が提出され、議員に報告されました。
水道は国民の日常生活に直結し、その健康を守るために欠くことのできないものです。水道法も、「水が貴重な資源であり、国や地方自治体は水源、水道施設やその周辺の清潔を保持し、また水の適正かつ合理的な使用に関し必要な施策を講じなければならない」と定められています。又、「地域の条件に応じた計画の策定」を自治体の権限責任とした意味は、地方
自治体こそ、地域の地形や気候や水系及び水道の管理状況を具体的によく把握し、合理的な計画を策定し、維持経営にも一次的な権限を果たすに相応しいという点にあります。
生存権保障と公衆衛生の推進の観点から、地方自治体の技術力、財政力の違いにより清浄で低廉、豊富な水の供給ができないなどの地域格差が生じてはならず、国は技術面、財政面から地方自治体の一時的権限を支えなければなりません。こうした水道事業の大前提を確認したうえで、「山県市の水道・簡易水道の事業経営戦略」の計画素案について、お尋ねします。
さて、今回の「事業経営戦略」には、上水道の値上げ計画が盛り込まれています。令和5年から令和11年にかけて50%の値上げを計画し、当初30%、2回目10%、3回目10%と3段階で値上げをして通算で50%の値上げをしようとする計画です。 素案によると、
1)水道人口が平成15年は高富・美山地区で2万9420人、伊自良・中洞地区は4420人、合わせて3万3840人だったのが、人口減少によって令和元年では2万5854人と7986人、率にして23,6%の減少になる。有収水量では両水道で約14%の減少になること。
2)高富・美山地区の管路は全長約309キロ、伊自良・中洞地区は約72キロあり、このうち敷設から30年から35年を経過した管路は全体の約18%にあたる67キロに及び、これらの取替敷設が今後必要になってくること。そこで水道課長にお尋ねします。1点目、現在の「水道料金の支払いの分布」はどのようになっているか。個人別事業所別にその構成をお伺いします。2点目、上記の大前提の立場から「不足分を水道料金の大幅値上げ」にせず一般財源繰り入れや様々な措置によって「値上げ幅の緩和」を検討することはできないか。3点目、市民にとって懸案事項であり、市民参加の議論の進め方をどうするか。