福井かずのりは2022年9月議会において、以下の項目で一般質問を行いました。
質問番号 1 番
質問事項 統一協会関連団体のイベントなどへの山県市(市長)の関与について
答弁者 市長 市民環境課長
日本共産党は、統一協会は反社会的カルト集団「教会」を使いません。旧統一協会も。
宗教に名を借りた反社会的カルト集団=統一協会の違法行為を糾弾し、関与についての経緯と責任を明らかにし、カルト集団による被害をなくし、被害者の救済を政治がしっかり行うこと。自治体行政や職員、議員がこうした団体との関係を断つこと。これを明確にさせるために一般質問を行います。霊感商法、集団結婚、高額献金などで大きな被害を出している統一協会。霊感商法は09年度に全国で捜査当局から摘発され、ダミーである
印鑑販売会社「新世」と信者の社長らが摘発され、有罪判決が確定。東京地裁は「統一協会の信者を増やすことも目的として違法な手段をともなう印鑑販売を行なっていた」と認定しました。「先祖が地獄で苦しんでいる」とし、信者から高額な献金を集め、先祖を開放するためと称して物品の購入や献金をさせ、正体を隠した勧誘、不安を煽って違法行為を続け現在も被害は続いています。全国霊感商法対策弁護士連絡会によると1987年から2021年までの霊感商法の被害総額は約1237億円に上り3万5千人が被害に苦しんでいるとのことです。最近は「信者二世」の被害も大きな問題になっています。
この間、萩生田光一自民党政調会長をはじめ、安倍政権下の下村文科大臣の名称変更に伴う関与の疑惑、岸田内閣の8閣僚の統一協会との癒着も発覚し、副大臣と政務官の43%にあたる33人が関与を認めるなど次々と癒着の実態が明らかになっています。また、ダミー団体による地方政界と自治体への“侵食”の広がりも深刻な実態が明瞭になってきました。統一協会は、世界平和や日韓友好などを掲げるダミー団体による自転車イベント「ピースロード」による活動等を通じて首長、議員、行政当局に接触し、全国各地で自治体が実態がわからないまま後援をする事態が相次ぎ、県下では40市町村に及んでいます。統一協会トップの韓鶴子(ハン・ハクチャ)が総裁を務める天宇平和連合(UPF)のプロジェクトです。平和大使を任命し「県平和大使協議会」を組織しているのもこの団体です。
そこで市民環境課長に、山県市でこの10年間に統一協会、関連団体による市民からの被害相談や霊感商法の被害の実態を把握しているか。把握の状況対応についてお尋ねします。
次いで市長に、「安保岐阜県大会」への参加、「ピースロード」へ山県市が後援するに至った懇談などの経緯と、これらについての現在の評価、今後の統一協会及び関連団体に対する山県市(市長)としての明確な態度表明についてどうなのか、お尋ねします。
質問番号 2 番
質問事項 山県市の水道料金の大幅値上げの抑制と、実施時期の一年延期について
答弁者 市 長
山県市の上水道料金の値上げ問題について、私は昨年の議会から取り上げてきました。老朽化が進む水道管の取り換えや、給水ポンプなど水道設備の更新等の工事が必要になっています。そのために、設備投資の計画を組んで、その費用を水道利用者に負担してもらうために「水道料金の改定」が必要だということで、水道事業審議会委員を市長が任命し、市長の諮問による「水道事業審議会」において料金改定の審議が進められています。
山県市の水道事業戦略によれば、投資に必要な額は5億円必要だが、値上げ幅50%は、約7億円の水道料金収入増にあたり、50%値上げは上げ過ぎだとの私の指摘に対して、2億円は将来工事に必要な資金の為に蓄えておくという考えであることもわかりました。
そしてこの間の議会の議論などを経て、この50%値上げ計画はあくまで経営計画だとして、第3回の審議会には、執行部から「来年から30%の水道料金の値上げ」という提案になり、残り20%についてはその後の経営推移をみて検討をしていく課題になりました。
令和18年には合併当初の水道事業投資の減価償却が終了し、令和12年度からは新規投資分の費用を加算しても毎年現状より2~3000万円減っていくことは明らかですが、国が定める収支計画は10年間としているため、それ以上の長期シュミレーションはありませんでした。おそらく剰余分は料金値下げというよりも、「基金積み立て」に回ることになるでしょう。先回の議会での再々質問で、市長は2つ重要な答弁をされました。1つは、実施時期については慎重に判断する。必ずしも来年4月ありきではないことを示唆され、2つ目は、市は現在30%値上げを審議会に提起しましたが、市長答弁では、諮問は諮問として頂くとして「その状況に応じて料金も設定していきたい」と答弁されました。6月市議会以降物価高騰はさらに激しさを増し、帝国データバンクの調査では8月に2431品目の生活必需品が値上がり、9月以降の値上げ予定は更に8000品目に及んでいます。電気・ガス料金は2割以上と言われる中で、市民生活は厳しさを増してきています。
そこで市長にお尋ねします。6月市議会での市長のご答弁も踏まえて、水道料金の実施時期を一年間延期するという政治的決断をもとめたいと思いますが、いかがでしょうか。
質問番号 3 番
質問事項 山県市の児童生徒数の減少と、山県市第3次総合計画の検討について
答弁者 企画財政課長 副市長
少子化の中、小中学生が10年間で100万人減少し、山県市は岐阜県42市町村の中で減少率▲28,4%とワースト7位、21市では飛騨市に続いて2番目というショックな数値が新聞発表されました。関連記事では長野県南箕輪村の人口は85年に1万人が22年6月で1万5890人と増加して、児童生徒数は2010年の1413人から1501人になったことも紹介しています。「増加の鍵は子育て世帯支援の取り組みが話題になり、移住してくる人が多い」と村長の藤城氏が胸を張る。保育料の引き下げや、18歳までの医療費は無料に。不妊・不育治療への助成金、就学前の子供と親が自由に過ごせる施設もあるとのこと。しかし、山県市も市長が子育て日本一を標榜し、南箕輪村の様な施策を先駆けてやってきました。何がこのような差になったかをきちんと分析総括し、新たな活路を見出すことが求められます。 そんな中、山県市の「第3次山県市総合計画及び第3期山県市まち・ひと・しごと創生総合戦略」の策定のための令和4年度第一回合同会議が開催され、会議の傍聴をしました。また、別件でOKB総研の「若い世代に支持されるまち」の要因に関する一考察―瑞穂市と岐南町を例にして―と題する若い世代に対する調査レポートも示唆のあるものでした。私は自身も含め、山県市の様々な団体や個人が「山県市の将来」に関心を寄せ、知恵を出し合い、参画していくことが「合併20年」の意味を考えることにもつながると思います。 そこで、企画財政課長にお尋ねします。
1)山県市の「流入・流出人口」について、この10年間の美山・伊自良・高富地域ごとの各世帯数と年代別人数の推移と、そこにおける特徴的な傾向についてお伺いします。
2)この策定の過程で、市民へのアンケート調査など行なうとの説明でしたが、地域ごとの市民の知恵と工夫を集める「車座討論会」の様な直接議論し合う場を設定し、第3次総合計画づくりに市民の関心と協働参画を進めてはいかがでしょうか。
続いて、副市長にお尋ねします。
1)先日の合同会議で委員から「ほんとに人口を増やすなら持ち家制度をつくらないといけない」という指摘と提案がありました。山県市から岐阜市粟野周辺に流出しているとの話も聞きますが、山県市に留まってもらう意味でも、他市から呼び込んでくるという点でもこのような検討が必要だと思いますが、副市長のお考えをお伺いします。